2016年11月21日

ごはんを作りたくなるうつわ

工藤和彦さんの器をみていると、つい仕事を忘れて「今夜は何にしようかな」などと考えてしまいます。それも、体が芯から温まりそうな煮物とか、ほかほかの炊込みごはんとか、あつあつの湯豆腐とか・・。湯気が立っている様子まで思い浮かべてしまうのは、工藤さんが寒さ厳しい旭川で作陶されていることと関係あるのでしょうか。

例えばこの六角鉢。なんでもない煮物でもおいしそうに見せてくれそうな形と風合いだと思いませんか? 一緒に映っている緑釉の豆皿は、白化粧をしてから白樺釉をかけ、酸化焼成で焼いた一品です。黄粉引や白樺ホワイトとは温度も焼き方も異なるため、大量には作れないのだそう。テーブル上の差し色にもちょうどよい色合いです。

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緑粉引輪花豆皿 ¥2160
黄粉引六角小鉢 ¥3780

こちらは、五穀米や玄米、炊き込みごはんにも似合いそうな飯碗。反り具合や高台など、かなりの工夫がされていて、ぽってりとしているのに軽くてもちやすいのが特徴です。

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白樺ホワイト飯碗 ¥3240

このどんぶり鉢がまたいいのです。とにかく形と大きさが秀逸、大きめの高台がなんともチャーミング。ごはん作りたいスイッチを入れてくれること請け合いです。

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黄粉引どんぶり鉢 4860円

それから、DM掲載の土瓶も再度ご紹介しておきましょう。心までほかほかにしてくれそうな形と風合い。白と黄の二種類があります。

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白樺ホワイト土瓶、黄粉引土瓶 ともに¥21600

雨の日も雪の日も、おいしいごはんさえあれば幸せ。そんな方におすすめの品ばかりです。ぜひ一度手に取ってご覧下さい。
posted by marukaku at 17:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

工藤和彦さんの黄粉引と白樺ホワイト

北海道で作陶をされている工藤和彦さん。現代に生きる陶芸家の中でも、これほどまでにダイナミックに、そして信念を持って作品を生み出す作家さんは、そうそういないと思います。といっても、工藤さんが生み出す作品は、決して奇をてらったものではありません。むしろ、どんな家のどんな食卓にも合う、使いやすい器ばかりです。

例えば長角皿。32cm×11cmと小さめの秋刀魚なら丸ごといける大きさがありながら、圧迫感はまったくありません。小さなテーブルにもすっとなじみ、他の器ともけんかをしないのです。箸のあたりもよく、食べる喜びをストレートに感じることができる器です。30cm×9cmの長角皿もすこぶる魅力的で、どちらにするか、乗せるお料理をあれこれ思い浮かべながら迷ってしまいそうです。手ごろなお値段もうれしいところ。

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白樺ホワイト櫛目長方皿 ¥4860
黄粉引櫛目長方皿(細) ¥3780
白樺ホワイト櫛目長方皿(細) ¥3780

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工藤さんの作り出す器は、すべて北海道の土でできています。工藤さんが北海道に移り住んだころ、焼き物に適した土を探すために、掘っては焼いてを繰り返したそうです。器づくりに使うには相当に手ごわい土を、何年にも渡る試行錯誤で、薄くて丈夫な器を生み出すことができた背景には、実にたくさんのエピソードが隠されています。

その中でもびっくりするのは、工藤さんが使う土は、数万年前から偏西風に乗って飛んできた黄砂が堆積したもので、専門家の測定によると、なんと2億年前のものだというお話。この土を「大地に対しての敬意と自然への謙虚な気持ちを忘れないように、今もシャベルで手掘りしている」とのことです。さらりとそうおっしゃるのですが、1年に使う2トンもの土を掘るのはどれほどの重労働であることか、想像に難くありません。

ご自身の手で掘った土を精製し、蹴ろくろで作られる工藤さんの器。その真摯さが、使いやすい日々の器に形を変えて、私たちの前にあります。しかし、そんな苦労のほどはみじんも感じさせないところに、またまた工藤さんの気概を感じてしまいます。

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土ものなのに、軽くて持ちやすく、そして丈夫。まるかくスタッフも10年以上前から工藤さんの器を使っていますが、その頑丈さと使いやすさを日々実感しています。こちらは、どんなお料理にも似合い、いくつあっても重宝しそうなな小鉢たち。

黄粉引 木瓜豆鉢 ¥2160  
白樺ホワイト片口豆鉢 ¥2700
白樺ホワイト木瓜小鉢 ¥3780  (黄粉引もございます)

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大きな大きなマグカップ。温かいものをたっぷりと時間をかけて飲みたいときにぴったり。どっしりとしていますが、重くはありません。暖炉前のビールにも似あいそうな風情です。

黄粉引デカマグカップ ¥10800

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ある意味淡々と日々の器を作り続ける工藤さんですが、昨年は作陶環境に大きな変化がありました。古い温泉宿を買い取り、なんとお風呂場に登り窯を作ってしまうという、前代未聞の仕事場を作り上げてしまったのです。土を掘ることから始めるだけでは飽き足らず、器づくりの場まで手作りというスケールの大きさ!今回の個展では、この登り窯で焼いた大作(蝦夷粉引高台皿、粉引貝形大皿)もお目見えしています。薪窯ならではの重厚感と力強さが加わった作品、写真ではその魅力をお伝えしきれません。ぜひ実物を見ていただきたいと思います。

蝦夷粉引高台皿 ¥54000
白樺ホワイト土瓶 ¥21600
黄粉引土瓶 ¥21600
黄粉引小壺 ¥16200
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2016年11月07日

松浦コータローさんの灰青磁と粉青

工藤和彦さんと松浦コータローさんの二人展がスタートしました。初日の朝からたくさんのお客様がお越しくださり、松浦さんの紅安南と染付、色絵の作品はまたたく間に売り切れとなりました。

今日は、まずコータローさんの青磁の作品をご紹介しましょう。灰青磁と名付けられたこちらのシリーズは、土の混ぜ具合、焼成の温度など、数年かけてテストを繰り返し、ようやく生み出すことができた色と風合いとのこと。

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まるかくのInstagramでも紹介したハスの形の茶托。小皿としてもお使いいただける大きさです。

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こんなふうに、灰青磁シリーズのカップと組み合わせても。

灰青磁線刻文蓮華形茶托 ¥2700
灰青磁白花線刻文鎬カップ(小) ¥2700

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こちらは、DMでもご紹介した粉青掻落の向付。今のところ器まるかくでしか手に入らない、今回の新作です。李氏朝鮮の粉青沙器をモデルにした展開とのこと、コータローさんご自身は「渋いでしょう?」とおっしゃるのですが、「かわいい!」と手に取るお客様が多いのは、侘びた風情の中にもしっかりとコータローさんらしさが加わっているからでしょう。

粉青掻落牡丹文菱形輪花向付 ¥5616
灰青磁白花輪花向付 ¥4860


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おなじみとなった木瓜皿にも灰青磁が登場。かなり使いやすそうな器です。
灰青磁白花線刻文木瓜皿 ¥6696

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惚れ惚れとする美しさの線刻文。

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スタッフも思わず衝動買い。アジアっぽい食卓にも似合いそうです。バインミーをのせてみました。

枯れた風情とかわいらしさが同居するコータローさんの器で、紅葉の季節の食卓をお楽しみいただけたらと思います。ぜひお早めにどうぞ。

明日は工藤和彦さんの作品をご紹介します。

posted by marukaku at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月20日

工藤和彦 松浦コータロー 二人展

11月の個展のお知らせです。

工藤和彦+松浦コータロー 二人展
2016/11/5(土)〜12/4(日)
※作家在廊予定日 11月5日(土)

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工藤和彦(くどう・かずひこ)
1970年  神奈川県生まれ。
1988年  高校卒業後、信楽焼作家神山清子氏、神山賢一氏に師事。
1996年  個人作家として独立、剣淵町に自宅兼工房を設ける。
2002年  旭川市に移住。
2003年  うつわの全国公募展にて「黄粉引平片口鉢」が「栗原はるみ」大賞に選ばれる。
2012年  旧旭川温泉を取得し、スタジオバンナを創設。
2013年  ヨーロッパ最大の陶磁器の祭典Tupiniers du Lyon に日本人として初参加。
その他全国各地での個展、企画展多数。

松浦コータロー
1981年  大阪府生まれ。
2004年  奈良大学文学部文化財学科卒業。
2006年  京都府立陶工高等技術専門校陶磁器図案科修了後、京焼窯元に絵付師として勤務。
2009年  京都山科の貸工房にて、作品制作を始める。
2015年〜 滋賀県大津市にて作陶中。
posted by marukaku at 22:14| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月29日

うつわの形

器には、食べ物をおいしく見せるという役割があります。けれども、「見せる」だけではなく、その機能もたいせつ。持ちやすい大きさと重さ、食べやすい形状、箸やスプーンの当たり具合、そして、片口や醤油差しなら「きれいに注げる」ことも大きなポイントです。

土本さんの器は、購入動機が純粋な一目惚れだったとしても、使い勝手を裏切らない器だなあ、とつくづく思います。例えばこの片口。酒器ではなく小鉢として作られたものなのに、心意気がうかがわれるキレのよさ、そして、絶妙な深さとバランスのよさ!

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【三島手四角片口小鉢】(大)¥4,860(小)¥3,780

酒杯は、大きさも形も実にたくさんの種類が。共通しているのは、手にしっくりなじむこと。お酒を注ぐと、器がしっとりと艶っぽくなること。日本酒への愛情たっぷりの作品ばかりです。

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古代エジプトの青いファイアンス焼に影響を受けたという酒杯。久美子さんの作品です。
【ファイアンス杯】¥5,400

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三島手の造形は訓寛さん、象嵌は久美子さん。

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こちらの酒盃、上からのぞいてみると・・

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中に福の文字!こんなに小さな器の内側に象嵌を施してあるとは・・久美子さんの手仕事、あっぱれです。
【三島手酒杯】¥3500〜

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こちらも久美子さんの作品。ペルシャの土器のイメージ。
【象嵌杯】¥3,780

こちらは、50mlほどしか入らない縦長の小さな片口。2人分のドレッシング、ミルクピッチャー、ポン酢。あるいは「今日はこれしか飲まない」と決めた日のお酒…。あまり見かけない形だけに、何を入れようか?と逆にわくわくしてしまいます。

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ポットも繊細な注ぎ口かつ持ちやすい形状。大きめサイズのこちらは、紅茶やコーヒーにもぴったり。

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【三島手ポット(大)】¥18,360

ぜひ手に取って見ていただきたい作品ばかりですが、遠方からのお問い合わせも多いため、数点の作品を近々オンラインショップに掲載予定です。もう少しだけお待ちください。
posted by marukaku at 17:29| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする