2021年03月24日

市野吉記×濱岡健太郎 二人展ご報告(3/13〜23)

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3/13〜23に器まるかく店頭で開催された二人展。予想を超える反響の大きさに、ブログ更新が個展後となってしまいました。ご報告という形で恐縮ですが、おふたりの作品を紹介させていただきます。

まずは市野吉記(コウホ窯)さんの安南手、スタッフ一同きゅんとしてしまった小花シリーズから。

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今回、フランス統治時代のベトナムの器を彷彿とさせるフォルムも多く登場。裏にも釉薬がかかっています。洋食器としてとらえることもできそうですが、どれだけフォルムが変わろうとも和食器のよさは失われないあたり、丹波立杭焼の下支えがあってこそなのかもしれません。

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鹿シリーズも大人気です。長い年月を経たかのような生地に、躍動感ある鹿が花を添えています。

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安南手は、もともとベトナムから伝わった技法をさしますが、現代では作家によってさまざまな解釈がなされ、新たな表現が生まれています。その中でも、市野さんの安南手はまた独特で他に類を見ません。

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日本六古窯のひとつ、丹波立杭焼の窯元で生まれ育った市野さん。誰にもまねできない安南手にたどり着くまでには、長い時間がかかったといいます。伝統へのリスペクトと新しいものづくりへの挑戦。それが今でも続いていることは、見た目のかわいらしさだけに終わらない、器としての使い勝手をみれば分かります。

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濃い色味の安南手も、前出の色安南とはまた別の魅力があります。色鮮やかな食材がたくさん出回るこれからの季節、活躍すること間違いなしです。


次に、まるかくに初お目見えの濱岡健太郎さんをご紹介しましょう。

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愛媛生まれの濱岡さんは、東京でデザインを学んだのち一般企業に就職。実家に戻り、陶芸家であるお父様のもとで作陶を始めたのはそのあとのこと。「職人気質の父が何かを教えてくれるわけもなく、作っているところをこっそりみたり、ろくろの跡を逆算して作り方を想像したり。時間はかかりましたが、それがよかったのかもしれないと今は思います」とおっしゃる濱岡さん。お父様とは違う作風を確立したいと、さまざまな工夫を重ね、たどり着いたのが今の「白」です。

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一口に「白」といっても、濱岡さんの白は実に多彩です。こちらはマット釉。作品の中でいちばん白みが際立っています。

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こちらは艶ありの透明釉。鉄分の影響でややアイボリーがかった色合い。

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釉薬だけではありません。土の配合や練り方を工夫することで、どこか懐かしさを感じる独特の風合いが生み出されています。

京都で修業した父を見て育ち、ときに反発しながらも、「清水焼でたたき込まれた京都のきっちりとした作り方は、案外自分の中に入っているような気もします。愛媛の砥部焼はあまり意識していないのですが、明治から昭和初期に生まれた『淡黄磁』など、影響を受けているものもあります」。

もっとたくさんの作品をご紹介したいのですが、濱岡さんの作品はあっという間にお客様のもとに旅立ち、撮影もままならず・・。お店に足をお運びいただいたのに、作品を手に取ることができなかったお客様にもたいへん申し訳ないことをしました。
その人気ゆえにたいへんお忙しい日々を送っている濱岡さんですが、また作ってくださるといううれしいお返事をいただいていますので、まるかくの店頭に再び作品が並ぶ日もそう遠くはないはずです。




posted by marukaku at 17:16| 東京 ☀| Comment(0) | 展覧会風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする