2016年11月08日

工藤和彦さんの黄粉引と白樺ホワイト

北海道で作陶をされている工藤和彦さん。現代に生きる陶芸家の中でも、これほどまでにダイナミックに、そして信念を持って作品を生み出す作家さんは、そうそういないと思います。といっても、工藤さんが生み出す作品は、決して奇をてらったものではありません。むしろ、どんな家のどんな食卓にも合う、使いやすい器ばかりです。

例えば長角皿。32cm×11cmと小さめの秋刀魚なら丸ごといける大きさがありながら、圧迫感はまったくありません。小さなテーブルにもすっとなじみ、他の器ともけんかをしないのです。箸のあたりもよく、食べる喜びをストレートに感じることができる器です。30cm×9cmの長角皿もすこぶる魅力的で、どちらにするか、乗せるお料理をあれこれ思い浮かべながら迷ってしまいそうです。手ごろなお値段もうれしいところ。

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白樺ホワイト櫛目長方皿 ¥4860
黄粉引櫛目長方皿(細) ¥3780
白樺ホワイト櫛目長方皿(細) ¥3780

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工藤さんの作り出す器は、すべて北海道の土でできています。工藤さんが北海道に移り住んだころ、焼き物に適した土を探すために、掘っては焼いてを繰り返したそうです。器づくりに使うには相当に手ごわい土を、何年にも渡る試行錯誤で、薄くて丈夫な器を生み出すことができた背景には、実にたくさんのエピソードが隠されています。

その中でもびっくりするのは、工藤さんが使う土は、数万年前から偏西風に乗って飛んできた黄砂が堆積したもので、専門家の測定によると、なんと2億年前のものだというお話。この土を「大地に対しての敬意と自然への謙虚な気持ちを忘れないように、今もシャベルで手掘りしている」とのことです。さらりとそうおっしゃるのですが、1年に使う2トンもの土を掘るのはどれほどの重労働であることか、想像に難くありません。

ご自身の手で掘った土を精製し、蹴ろくろで作られる工藤さんの器。その真摯さが、使いやすい日々の器に形を変えて、私たちの前にあります。しかし、そんな苦労のほどはみじんも感じさせないところに、またまた工藤さんの気概を感じてしまいます。

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土ものなのに、軽くて持ちやすく、そして丈夫。まるかくスタッフも10年以上前から工藤さんの器を使っていますが、その頑丈さと使いやすさを日々実感しています。こちらは、どんなお料理にも似合い、いくつあっても重宝しそうなな小鉢たち。

黄粉引 木瓜豆鉢 ¥2160  
白樺ホワイト片口豆鉢 ¥2700
白樺ホワイト木瓜小鉢 ¥3780  (黄粉引もございます)

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大きな大きなマグカップ。温かいものをたっぷりと時間をかけて飲みたいときにぴったり。どっしりとしていますが、重くはありません。暖炉前のビールにも似あいそうな風情です。

黄粉引デカマグカップ ¥10800

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ある意味淡々と日々の器を作り続ける工藤さんですが、昨年は作陶環境に大きな変化がありました。古い温泉宿を買い取り、なんとお風呂場に登り窯を作ってしまうという、前代未聞の仕事場を作り上げてしまったのです。土を掘ることから始めるだけでは飽き足らず、器づくりの場まで手作りというスケールの大きさ!今回の個展では、この登り窯で焼いた大作(蝦夷粉引高台皿、粉引貝形大皿)もお目見えしています。薪窯ならではの重厚感と力強さが加わった作品、写真ではその魅力をお伝えしきれません。ぜひ実物を見ていただきたいと思います。

蝦夷粉引高台皿 ¥54000
白樺ホワイト土瓶 ¥21600
黄粉引土瓶 ¥21600
黄粉引小壺 ¥16200
posted by marukaku at 12:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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