(すでに完売した作品もあります。在庫状況はお電話かメールでお問い合わせください)
11月6日からスタートした櫨の谷窯・吉野敬子さんの個展。初日と2日目の作家さん在廊時には本当にたくさんの方が訪ねてきてくださいました。吉野さんとの再会を喜ぶお客さまも多く、私たちも幸せな気分に。初めての方も、吉野さんと話をされている間に、作品はもちろん、そのお人柄にどんどん魅了されていくのが分かります。

吉野さんは、もともと唐津藩であった小さな谷間「櫨の谷」で、ご自身で採取した土や釉薬、鉄絵の材料を使い、唐津ならではの焼き物を作り続けています。
こちらの写真は、2018年の春に櫨の谷窯におじゃましたときのもの。葦ぶき屋根の母屋、そして土を砕く唐臼の心地よい響き。敷地内では山羊が草を食む、そんな日本の原風景がそこにありました。
吉野さんの生活はとても「自然」です。といっても、なかなか現代では手に入らない自然。作陶生活の合間にはちみつ作りから山羊の世話、併設のカフェのお手伝いまで、ありとあらゆることを手がけているとおっしゃいます。お話を聞いていると、寝る間もないのでは?という忙しさですが、もしかして私たちの祖先の生活はこうだったのかもしれない、とも思える暮らしぶりでもあります。吉野さんの器の中には、そんな唐津の生活がぎゅっとつまっていそうな気がします。
お父様とともに、砂岩を原料とした古唐津を復元させた吉野さん。唐津焼の原点をみつめつつも、生活の中から生み出される吉野さんの「現在」が詰まった作品をご紹介しましょう。
斑唐津の炊き合わせ鉢。じっと見ていると、なぜか台所にこもってことことと煮炊きしたくなってきます。器はお料理を盛るものだという、ごく当たり前のことを思い出させてくれる器です。
斑唐津の片口手塩皿。
どこかアジアな風情を感じる彫青唐津。
朝鮮唐津。掛け分けられた釉薬が溶けあい、なんともいえない深い味わいを醸し出します。
花入れもたくさん作ってくださいました。茶花はもちろん、どんなタイプの花も受け止めてくれそうなものばかり。
店頭の作品展は11月16日まで。その後準備ができ次第、オンラインショップでもご紹介します。
2021年11月6日(土)〜11月16日(火)
※最終日の11/16(火)は18時閉店とさせていただきます。
※最終日の11/16(火)は18時閉店とさせていただきます。