赤色の器は使いこなしが難しいようにも思いますが、実際に使ってみると、どんなお料理もしっくりと受け止めてくれることに気づきます。それはおそらく、日本の食卓では漆器が使われてきたことと関係があるのでしょう。

山田晶さんが生み出すのは、どこか漆を思わせるしっとりとした赤です。日本の伝統色にはいろいろな名前がありますが、山田さんの赤は、深紅でも茜でも銀朱でもなく「猩々緋」。この独特の色と艶は、金系の上絵を筆で塗り、低温焼成するという工程を3〜4回も繰り返すことによってようやく生まれるのだそうです。

猩々緋だけではありません。黒の美しさ、プラチナ彩と呼ばれる銀色も、山田晶さんの器ならではです。特別な日に使いたい、プラチナ彩の八角皿。

外側は黒、内側がプラチナ彩の中鉢。暖色系の照明があたると、さらにゴージャスな雰囲気に。

洋食器としても使えるモダンなフォルムも魅力ですが、こんな伝統的な形もぐっときます。たいせつな人へのギフトにも最適です。


山田晶さんと荒賀文成さんの二人展は、12月24日(日)まで。ぜひお早めにお越し下さい。
